ストレッチで膝を伸ばすとき、
膝を後ろにグッと引いていませんか。
膝が痛い方ほど、この伸ばし方をしていることが多いです。
しっかり伸ばそうと思うほど、膝を後ろに押し込んでしまう。
今回は、院の中で実際にあったやりとりをもとに、その理由と、代わりにお伝えしている伸ばし方をまとめました。
膝を後ろに引くと、膝の裏で体重を受け止めてしまう
膝を後ろに押し込んで伸ばすと、脚はまっすぐに見えます。
ただそのとき、体重は膝の裏側で止まっています。
関節の後ろ側で体を支える形になるので、太ももやお尻の筋肉はほとんど働きません。
伸びているのは筋肉ではなく、膝の裏そのもの、ということが起きます。
膝が痛い方は、立っているときも、歩いているときも、膝を後ろに逃がす癖がついていることがあります。
ストレッチのときにも同じ使い方をしてしまうと、伸ばしたいところが伸びず、膝の裏にばかり負担がかかります。
「かかとを地面にギュッと押し込んで」
動画の中で、私がお伝えしたのはこの一言です。
「膝を伸ばすのも、膝を後ろに引くんじゃなくて、かかとを地面にギュッと押し込んで」
院長膝を伸ばそうと意識するのではなく、かかとで床を押す。
そうすると、床から返ってくる力で、太ももの裏やお尻が自然に働きます。
膝は「伸ばすもの」ではなく、「結果として伸びるもの」になります。
やり方を変えた直後、患者さんの反応はこうでした。
「新感覚ですね」
施術中の患者さん同じ運動でも、重心のかけ方ひとつで、体の感じ方は変わります。
回数を増やすより先に、どこで体重を受け止めているかを見直すことが大切です。
運動は、その方の立ち方と歩き方を見てから選んでいます
動画の最初で、患者さんはうなだれています。
「一番きついストレッチ」とおっしゃるくらい、楽な運動ではありません。
それでもこの運動を選んでいるのは、その方の重心の位置や立ち方、歩き方を見たうえで、いま必要だと考えたからです。
同じ膝の痛みでも、体重をどこで受け止めているかは一人ひとり違います。
だから当院では、運動を一律にお渡しするのではなく、その方に合わせて選び、力の入れ方まで一緒に調整しています。
- 1立ち方を見る重心がどこに乗っているか
- 2歩き方を見る体重をどこで受け止めているか
- 3運動を選び、力の入れ方を調整同じ運動でも、その方に合わせて
きつい運動でも、笑いながら続けられること。
それも、体の使い方が変わっていくために大事なことだと考えています。
ご自宅で試すときのポイント
まず、ふだんの立ち方を確認してみてください
- 立っていると、膝の裏が突っ張る感じがある
- 横から見ると、膝が少し後ろに反っている
- ストレッチのとき、膝を「押し込む」ように伸ばしている
当てはまるようでしたら、膝を伸ばすときの意識を変えてみてください。
- テーブルや台に両手をつき、上体をゆっくり前に倒します
- 膝を後ろに押し込まず、かかとで床を下に押します
- 太ももの裏からお尻にかけて、伸びる感じがあるかを確かめます
- 呼吸を止めずに、ゆっくり5秒ほど。無理のない範囲で数回から始めます
避けたほうがよいこと
- 膝を後ろに押し込んで、まっすぐにしようとすること
- 痛みが出るところまで伸ばすこと
- 反動をつけて伸ばすこと
膝に強い痛みや腫れ、熱っぽさがあるときは、無理に行わず医療機関を受診してください。
体の状態によって合う運動は変わります。ここでご紹介した方法が、どなたにも当てはまるものではありません。
よくあるご質問
- 膝はしっかり伸ばしたほうがよいのではないですか
- 膝が伸びること自体は大切です。ただ、膝を後ろに押し込んで伸ばすのと、かかとで床を押した結果として伸びるのとでは、体重の通り方が違います。当院では後者を目指しています。
- どのくらい続ければよいですか
- 回数や期間より、正しいところで体重を受け止められているかのほうが大切です。感覚がつかみにくい場合は、一度体の使い方を確認させてください。
- 膝が痛くても運動してよいのでしょうか
- 痛みの出方や状態によって、合う運動とそうでない運動があります。強い痛みや腫れがあるときは無理をせず、医療機関で相談されたうえでご来院いただくのが安心です。
膝の痛みについて、当院の考え方と施術の流れは膝の痛み・変形性膝関節症のページでくわしくご紹介しています。
もちづき整骨院
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