膝の痛みと外反母趾は、つながっていることがあります|仙台市青葉区の整骨院

「膝が痛い」で来院された方が、足の親指を見せながらこう言いました。

「気をつけて真っ直ぐにするようにしてるんですが、
でもこれ変形してるから、これ以上はどうしようもないですよね」

50代女性・膝の痛みと外反母趾でご来院

膝の痛みと、足の親指の変形。
別々の悩みとして抱えている方は、少なくありません。

ただ、この二つはつながっていることがあります。
少なくとも私は、現場でそう感じる場面が多くあります。

目次

膝をかばって歩くと、足元に負担が集まります

膝が痛いとき、人は無意識にその膝をかばいます。

体重のかけ方が変わり、着地のしかたが変わる。
その状態で毎日何千歩も歩きます。

すると、負担の行き先が変わっていきます。

  • 痛い膝をかばって歩く
  • 足元に負担が集まる
  • 足裏のアーチが支えきれなくなる
  • 親指の付け根が外へ押し出されやすくなる

これは診断ではなく、私が現場で見ている負担のかかり方です。
外反母趾の成り立ちには遺伝的な要素や靴の影響など複数の要因があるとされており、歩き方だけで決まるものではありません。

ただ、「膝が痛くなってから、足の指の形も気になり出した」という順番でお話しされる方は、実際に多くいらっしゃいます。

なぜ足元の崩れが膝まで伝わるのか、その仕組みについては「膝の痛みが治らない本当の理由|外反母趾と運動連鎖」で詳しく解説しています。

強い腫れ・熱感・夜間も続く痛み・しびれがある場合は、まず整形外科などの医療機関で状態を確認していただくことをおすすめします。本記事は受診の代わりになるものではありません。

足の指は、見えている部分だけではありません

先ほどの方に、足の指を動かしてもらいました。

グーを作るように、ぎゅっと縮める。
よくある動かし方です。

でも、多くの方が「見えている指」の分だけを曲げています。

実際の骨は、もっと奥まで続いています。
足の甲の中を通って、足の真ん中あたりまで。
手でいえば、手のひらの中にある骨にあたる部分です。

ここまでを「指」だと思って縮めてみる。
そう伝えて動かしてもらったとき、この方が言いました。

「動かしてなかった」

同・施術中のひとこと

長年ご自分の足と付き合ってきた方が、はじめて気づいた瞬間でした。

実際の施術の様子です。足の指の骨がどこまで続いているか、動かし方と合わせてご覧いただけます。音声は出ませんので、画面の文字をお読みください。

ご自宅でできる確認

当てはまるものはありますか

  • 膝が痛くなってから、足の指の形が気になり出した
  • 立っているとき、足の指が無意識に曲がっている
  • 足の指を広げるストレッチをしても、戻ってしまう
  • グーを作ると、第一関節だけが曲がっている
  • 靴を変えても、親指の付け根の当たりが変わらない
  • 階段や立ち上がりで、片側だけに痛みが出る

とくに2つめと4つめは、ご自宅ですぐ確認できます。

鏡の前で楽に立ってみてください。
力を抜いているつもりなのに、足の指が軽く曲がっていませんか。

これは「クセ」です。
意識して伸ばしてもらっても、気を抜くと戻ってしまう。
その方の体の支え方が、そこに出ています。

指の動かし方

やり方は、むずかしくありません。

  • 椅子に座り、足裏を床につけます
  • 足の甲の真ん中あたりに、軽く手を添えます
  • そこまでが指だと思って、ゆっくり縮めます
  • 5秒かけて縮め、5秒かけて戻します
  • 片足5回から。慣れてきたら少しずつ増やします

回数より、どこから動かしているかのほうが大切です。

第一関節だけが曲がっているうちは、奥の部分は休んだままになります。
手を添えておくと、どこが動いているか分かりやすくなります。

避けたほうがよいこと

  • 指のあいだを強く広げ続けること(広げること自体が指への負担になる場合があります)
  • 痛みが出るまで縮めること
  • 一度に長時間やること
  • 足の指だけを鍛えようとすること

最後の項目について、補足します。

足の指に負担のかからない立ち方と歩き方ができていれば、指そのものを特別に鍛える必要はないと考えています。
高いところを登る、滑りやすい場所を歩く、といった場面でなければ、指は本来そこまで力を使わなくてよい部分だからです。

力が入りっぱなしの状態が続くと、かえって緊張が強くなることもあります。

当院での診かた

膝が痛いからといって、膝だけを診ることはしていません。

実際に歩いていただき、どこに体重が乗っているかを確認します。
立ち方、片足で支えたときのバランス、足の指の使われ方。

先ほどの方の場合は、左の膝をかばう歩き方が続いていました。
その負担が足元に集まり、親指の付け根に出ていた。私はそう見ました。

だから、整えたのは膝ではなく土台のほうです。

施術のあと、ご本人にこう伝えました。

「ここからちゃんと調整していけると、外反母趾ももっと広がるようになるし、
膝にかかる負担もより変わってくるので」

当院院長・施術中の説明

現在、この方はこう話してくださっています。

「今はここも全然痛くない。歩いても何しても痛くない」

「いっぱい歩くとちょっと痛くなるけど、長引くようなこともなく」

同・経過確認のとき

すべての痛みが消えたわけではありません。
ご本人も「たくさん歩けば少し出る」と話しています。

それでも、普段の生活で困らなくなった。
私はそこを目指しています。

施術による変化や経過には個人差があります。同じ方法がどなたにも当てはまるものではありません。

よくあるご質問

変形してしまった指は、もう元に戻らないのでしょうか
骨の形そのものが大きく変わっている場合、形を元どおりにすることは難しいと考えています。ただ、当院で目指しているのは形を戻すことではなく、負担のかかり方を変えることです。実際に「痛みが気にならなくなった」「指が動かしやすくなった」とおっしゃる方はいらっしゃいます。
膝の痛みと外反母趾、どちらから相談すればよいですか
どちらからでも構いません。当院では、お困りの場所だけでなく立ち方や歩き方も一緒に確認します。結果として、ご相談いただいた以外の部分からお話しすることもあります。
インソールや靴を変えれば解決しますか
合う靴やインソールで楽になる方はいらっしゃいます。ただ、体の使い方が変わらないままだと、同じところに負担が戻ってくることがあります。道具と使い方の両面から見ていくのがよいと考えています。
手術を勧められていますが、その前にできることはありますか
手術の判断は、検査結果をもとに医師が行うものです。当院からその判断について申し上げることはできません。そのうえで、歩き方や体の使い方を見直すことで日常の負担が変わる方はいらっしゃいます。主治医の先生に相談されたうえでご来院いただくのが安心です。
どのくらいの頻度で通う必要がありますか
状態によって異なります。初回に体の状態を確認したうえで、見通しをお伝えします。ご自宅でできることもお渡ししますので、通院だけに頼る形にはなりません。

膝の痛みそのものについては、膝の痛み専門ページに、変形性膝関節症・半月板・水がたまる場合など、状況ごとの考え方をまとめています。

膝の痛みも、足の指の変形も。
「年齢だから」で終わらせる前に、
今の体の使い方を一度確認してみませんか。

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