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膝の痛みが治らない本当の理由。「外反母趾」が引き起こす恐怖の運動連鎖(キネティックチェーン)とは?柔道整復師が徹底解説

  
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膝の痛みが治らない本当の理由。「外反母趾」が引き起こす恐怖の運動連鎖(キ...
PATIENT’S VOICE

「先生、膝の内側が痛くて注射も打ってるんですが、すぐ痛みが戻るんです。最近は親指の付け根も痛くて…これって関係ありますか?」

DIRECTOR MOCHIZUKI

「関係があるどころか、その『親指の変形(外反母趾)』こそが、膝の痛みの真犯人である可能性が極めて高いです。今日は、多くの治療家が見落としがちな『足と膝の連動性』について、医学的に徹底解説します。」

こんにちは、仙台市青葉区にあるもちづき整骨院、院長の望月です。

長年、膝の痛みに悩み、整形外科や整骨院を渡り歩いている患者様には、ある「共通点」が存在します。
それは、「膝(患部)ばかりを治療して、土台である『足』を見ていない」ということです。

特に、「外反母趾(がいはんぼし)」「変形性膝関節症」の併発率は非常に高く、これらは決して別々の問題ではありません。
足の親指が曲がることで生じる力学的な歪みが、ドミノ倒しのように膝を破壊していくのです。

本日は、柔道整復師の視点から、この恐ろしい負の連鎖「運動連鎖(キネティックチェーン)」のメカニズムと、そこから脱却するための唯一のルートについて、6000文字のボリュームで深掘りします。

専門的な内容も含まれますが、これを読めば「なぜ自分の膝が治らないのか」の答えが必ず見つかるはずです。

CONTENTS

  1. 【解剖学】なぜ「親指」が曲がると「膝」がねじれるのか?
  2. 【運動連鎖】膝を壊す悪魔のメカニズム「Knee-in Toe-out」
  3. 【リスク】仙台の冬道が、その「ねじれ」を加速させる理由
  4. 【解決策】注射や湿布に頼らない。もちづき式「土台再建」アプローチ

1. 【解剖学】なぜ「親指」が曲がると「膝」がねじれるのか?

足のアーチ崩壊と脛骨のねじれの医学的イラスト

まずは、私たちの身体の構造について理解を深めましょう。
「風が吹けば桶屋が儲かる」ではありませんが、人体においては「親指が曲がれば膝が壊れる」という明確な因果関係が存在します。

足のアーチ崩壊(扁平足)との関係

外反母趾の方の足裏を見ると、ほぼ100%の確率で「土踏まず(内側縦アーチ)」が潰れています(扁平足・回内足)。
親指は本来、歩行時の蹴り出しで地面を強く押し、アーチを支える柱の役割をしています。
しかし、外反母趾で親指が「くの字」に曲がって機能を失うと、この柱が崩れ、土踏まずが地面にベチャッと落ちてしまいます。

問題はここからです。
土踏まずが落ちると、その上にある骨はどうなるでしょうか?

距骨(きょこつ)の滑り落ち現象

足首の関節には、「距骨(きょこつ)」という重要な骨があります。
アーチが潰れると、この距骨は内側下方向へと滑り落ちます。
これを専門用語で「過回内(オーバープロネーション)」と呼びます。

距骨が内側に倒れると、その上に乗っている「脛骨(けいこつ=すねの骨)」も、強制的に内側へと回旋させられます。
これが、膝の悲劇の始まりなのです。

THE TRUTH

足が内側に倒れると、
すねの骨も内側にねじれる

この連動した動きを、医学用語で
「運動連鎖(Kinetic Chain)」と呼びます。
誰もこの動きには逆らえません。

2. 【運動連鎖】膝を壊す悪魔のメカニズム「Knee-in Toe-out」

膝が内側に入りつま先が外を向く(Knee-in Toe-out)の図解

では、すねの骨(脛骨)が内側にねじれると、膝関節で何が起きるのでしょうか。
ここで起きるのが、膝を破壊する最悪のアライメント不良、「Knee-in Toe-out(ニーイン・トゥアウト)」です。

雑巾絞りされる膝関節

1. 外反母趾により、足先は外を向く(Toe-out)。
2. アーチ崩壊により、すねの骨(脛骨)は内側にねじれる(Internal Rotation)。
3. しかし、骨盤や太ももの骨(大腿骨)は、バランスを取ろうとして外側に残ろうとする。

この結果、膝関節の中で、「上(大腿骨)と下(脛骨)が逆方向にねじり合わされる」という恐ろしい事態が発生します。
まるで濡れた雑巾をギュッと絞るようなストレスが、一歩歩くたびに膝の軟骨や半月板にかかり続けるのです。

膝の内側ばかり痛くなる理由

「変形性膝関節症」の方の多くが、膝の内側に痛みを感じます。
これも運動連鎖で説明がつきます。
Knee-in(膝が内側に入る動き)が起きると、膝の外側は開き、内側は激しく衝突します。
この衝突によって、膝の内側の軟骨が集中的にすり減り、炎症を起こし、最終的には骨棘(こつきょく)というトゲができてしまうのです。

つまり、「外反母趾を放置すること」は、「膝の内側をハンマーで叩き続けること」と同じなのです。

3. 【リスク】仙台の冬道が、その「ねじれ」を加速させる理由

仙台の凍結路面を不安定な足取りで歩く人のイラスト

このメカニズムは、平地を歩いているだけでも進行しますが、私たちが住む仙台の冬においては、そのリスクが数倍に跳ね上がります。

⚠️ 仙台特有の「冬のリスク」

  • ① 不安定な足場でのバランス制御
    凍結路面や雪道を歩く際、私たちは無意識に足の指で地面を掴もうとします。しかし、外反母趾の方は親指が使えないため、足首を過剰にねじってバランスを取ろうとします。これが膝へのねじれストレスを増幅させます。
  • ② 硬い冬靴による足指の拘束
    防寒ブーツや長靴は、ソールが硬く、足指の動きを制限します。本来のクッション機能が使えず、地面からの衝撃がダイレクトにねじれた膝を直撃します。

4. 【解決策】注射や湿布に頼らない。もちづき式「土台再建」アプローチ

ここまで読んでいただければ、もうお分かりでしょう。
膝にヒアルロン酸注射を打ったり、湿布を貼ったり、太もものマッサージをするだけでは、痛みは取れても「原因」は取れないのです。
土台である足が傾いている限り、膝のねじれは止まらないからです。

もちづき整骨院では、柔道整復師として骨格の構造を知り尽くしているからこそできる、「下から治す」根本治療を提供しています。

もちづき整骨院 院長による足の施術風景

▲ 柔道整復師である院長が、足の関節を一つひとつ丁寧に調整します。

APPROACH 01:距骨下関節のアライメント調整

滑り落ちてしまった「距骨」を正しい位置に戻す精密な手技を行います。
足首が真っ直ぐになることで、連動してすねの骨のねじれが解消され、膝にかかる雑巾絞りのようなストレスが物理的に消失します。

APPROACH 02:足指機能の再教育(タオルギャザー等)

ただ矯正するだけでなく、ご自身で親指を使って地面を蹴れるようにリハビリを行います。
眠っていた足裏の筋肉(足内在筋)を目覚めさせ、自力でアーチを支えられる足を作ります。

APPROACH 03:インソール・靴選びのアドバイス

施術の効果を持続させるためには、靴環境も重要です。
あなたの足の特徴に合わせ、どのような靴を選ぶべきか、インソールは必要かなど、生活スタイルに合わせた具体的な指導を行います。

「膝の手術を勧められているけれど、したくない」
「もう歳だから、変形は治らないと言われた」

そう諦める前に、一度だけ、あなたの「足元」を見させてください。
膝そのものではなく、足指の角度を数ミリ変えるだけで、嘘のように膝が軽くなる。
そんな臨床現場を、私は毎日見ています。

あなたのその一歩が、これからの人生を左右します。
もちづき整骨院が、あなたの「歩ける未来」を守ります。


MOCHIZUKI SEIKOTSUIN

足元から変える、本質の膝治療を。

Tel. 022-341-6081

受付 10:00~20:00 / 火・祝定休


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