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階段降りでは「体重の5倍」の衝撃が!?膝が痛くなる人、ならない人の決定的な違いとは。

  
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階段降りでは「体重の5倍」の衝撃が!?膝が痛くなる人、ならない人の決定的...

こんにちは、仙台市青葉区にあるもちづき整骨院、院長の望月です。

駅の階段を前にした時、無意識にエレベーターやエスカレーターを探していませんか?
手すりがないと不安で、一段ずつ両足を揃えないと降りられない…。

もしあなたが、階段の「上り」よりも、特に「降りる時」に膝の強烈な痛みや不安を感じているなら、この記事はあなたのためのものです。

多くの方が「歳のせいだから」「体重が増えたから」と諦めてしまいがちな膝の痛み。
しかし、その原因を深く掘り下げていくと、単なる老化や体重だけでなく、「重力」と「体の使い方」に大きなヒントが隠されています。

今回は、専門的な視点から「なぜ階段降りが痛いのか?」を紐解き、キーワードとなる「体重」「床反力(しょうはんりょく)」「バランス感覚」の関係性について分かりやすく解説します。
痛みの恐怖から解放され、スタスタと階段を降りられる未来への第一歩を踏み出しましょう。

CONTENTS

  1. なぜ「上り」よりも「降り」の方が痛いのか?
  2. あなたの膝を壊すのは、体重だけじゃない。「バランス感覚」の罠。
  3. 衝撃を上手に「逃がす」体へ。(セルフチェック&ケア)
  4. まとめ

1. なぜ「上り」よりも「降り」の方が痛いのか?

多くの患者様が「上りはまだマシだけど、降りが本当に辛い」と口を揃えます。これには明確な力学的な理由があります。

キーワードは「床反力」。膝にかかる衝撃の真実。

私たちが地面に立ったり歩いたりする時、体重と同じだけの力が地面にかかります。そして物理の法則により、地面からも同じ大きさの力が体に跳ね返ってきます。これを「床反力(しょうはんりょく)」と言います。

問題は、動いている時です。
足を着地させた瞬間、体は勢いよく地面にぶつかります。この時、床反力は体重以上の大きさになります。

  • 平地を歩く時: 体重の約 1.2倍
  • 走る時: 体重の約 3倍

では、階段を降りる 時はどうでしょうか?
片足に全体重を乗せ、さらに重力加速度が加わって「ドンッ」と着地する瞬間。膝にかかる床反力は、実に体重の約5倍〜7倍にもなると言われています。

もしあなたの体重が60kgだとしたら、階段を一段降りるたびに、片膝には300kg〜420kgもの衝撃がかかっている計算になります。これでは、膝が悲鳴をあげるのも無理はありません。

2. あなたの膝を壊すのは、体重だけじゃない。「バランス感覚」の罠。

「そうか、やっぱり体重が重いからいけないんだ…」と落ち込まないでください。確かに体重管理は重要ですが、それだけが原因ではありません。同じ体重でも、膝が痛くなる人とならない人がいます。

その違いを生む大きな要因が、「バランス感覚」です。

衝撃を「筋肉」で受け止めるか、「関節」で受けてしまうか。

階段を降りる動作は、一瞬「片足立ち」になる連続です。この不安定な状態でバランスを保つために、私たちの体は無意識に多くの筋肉を働かせています。

バランス感覚が良い人は、太ももやお尻の筋肉が適切なタイミングでクッションのように働き、強烈な「床反力」を吸収・分散させることができます。

しかし、加齢や運動不足でバランス感覚が低下しているとどうなるでしょうか?

  • 体がグラついて姿勢が崩れる。
  • 筋肉がうまく働かず、衝撃吸収材の役割を果たせない。
  • その結果、数倍の床反力が、ダイレクトに膝の関節(軟骨や骨)に伝わってしまう。

つまり、膝痛の根本原因は、体重そのものよりも「体重+床反力」という巨大なエネルギーを、上手に受け流せない「体の使い方のエラー(バランス不良)」にあることが多いのです。

3. 衝撃を上手に「逃がす」体へ。

膝の痛みを解消し、恐怖心なく階段を降りられるようになるためには、「体重を減らす努力」と同時に、「衝撃を逃がせる体(使い方)に変える努力」が不可欠です。

今すぐできるセルフチェック&ケア

まずはご自身のバランス感覚をチェックしてみましょう。

✅ 片足立ちチェック:
目を開けたまま、ふらつかずに30秒間片足立ちができますか?もしグラグラしてしまうなら、黄色信号です。

まずは、足の裏の感覚を呼び覚まし、バランス能力を高める簡単なトレーニングから始めてみましょう。

【足指じゃんけん・タオルギャザー】

足の指でグー・チョキ・パーを作ったり、床に置いたタオルを足の指でたぐり寄せる運動です。足裏の筋肉(内在筋)を鍛えることで、地面をしっかり捉える感覚が養われ、着地時の安定性が高まります。

まとめ

階段を降りる時の膝の痛みは、体が発している「このままの使い方では関節が壊れてしまう!」というSOSサインです。

体重の何倍もの「床反力」を、衰えた「バランス感覚」のせいで関節がまともに受けてしまっている状態を放置すれば、変形性膝関節症などの深刻な疾患へと進行してしまうリスクもあります。

「年のせい」と諦める前に、一度専門的な視点で、あなたの姿勢や歩き方の癖、体のバランスをチェックしてみませんか?痛みの原因を正しく理解し、適切なアプローチを行えば、いくつになっても軽やかに階段を上り下りできる体は取り戻せます。


MOCHIZUKI SEIKOTSUIN

もちづき整骨院

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