今回ご紹介する方は82歳男性寺澤さんの事例です。現役でお仕事も続けられているとても元気なかたです。
しかし
ここ数ヶ月で、腰からお尻が痛くて体が伸びなくなり、整形外科へいくと『脊柱管狭窄症』と診断され安静に過ごすことを勧められました。
1. 来院当初 〜動くことが億劫だった日常〜
「5分も歩くと、痛くて限界でした。バス停から自宅まで果てしなく遠く感じます。」
初めて来院されたとき、最初にそう話してくださいました。移動のたびに痛みや疲労が出るため、外出そのものが億劫になっていくのが当時の日常でした。
体の動きにもじわじわと制限が広がっており、仕事中も支障が出られていました。
「高いところに手を伸ばそうとすると腰が痛くて、背中が伸びないんです。なので、窓を拭くときは椅子を用意してそれに登って作業するんですが、椅子に登ったり降りたりするのもしんどいんです」
姿勢を確認すると、腰の痛みで背中は丸くなり、膝はくの字に曲がっています。症状が左足に強く出ていたため、体重をかけられず体は右に傾いていました。

このまま歩くと、階段や坂道を歩くこと自体が大きな負担となります。
特に下坂や階段を降りる際に踏ん張りが効かないため、体がヨロけて転びそうになるそうです。
「無理するのはやめよう」という思いが強くなって、だんだんと動かない時間が増えていきました。
「ここ数日、本当に思い通りに体が動かなくて、すごくイライラして苛立たしい気持ちでいっぱいなんです。とにかく今は、踏ん張ることが全然できなくて……。とくに、左側の足がだいぶ弱ってきているような感じがしています。
昨日と一昨日も本当に大変でした。普段の床が平らなバスならちゃんと上がれるんですけど、昨日たまたま乗ったのが古いタイプの2段式になっているバスで、ステップが少し高かったんです。そしたら、その2段目のところに右足がぶつかってしまって、『あ、おっとっと』ってよろけそうになってしまいました。自分の足なのにうまく上がらなくて、もうイライラしてしょうがないんです」
強く痛みが続いた足の筋肉は、痩せ細ってサルコペニアの状態だったため、自分の体を支えることがやっとでした。
実は、このお話を聞いたとき、私自身も過去に腰の手術をして痛くて動けなかった時のことを思い出していました。
「なんで、こんなつらい目に自分が合わないといけないのか……」
ゴールの見えない痛みに、ただただ苛立っていた当時の記憶が蘇り、寺澤さんの「自分の足なのにうまく上がらなくて悔しい」という気持ちが痛いほどよく分かりました。
歩行の確認でみえてきた、痛い腰の他にあった脊柱管狭窄症を悪化させる原因
歩行を確認すると、左足のつま先は外を向き、足のアーチがつぶれています。
腰にはねじれの衝撃が加わり、狭窄箇所が刺激され、お尻にビリッと電気が走るような神経痛のような症状を感じられていました。
そのため、腰骨と骨盤の歪みを整体で整えたあと
体を伸ばす運動をゆっくり開始。
先生のお手本を見ると簡単に見えますが、ポイントを掴みながら実践するのって相当難しいですね
と、最初は戸惑っておられましたが、少しずつ背中が伸びるようになってから
歩行中に体が傾かないように、ご来院のたび歩行の見直しも行いました
3. 「歩くのが危ない」という恐怖心を乗り越えて
「だいぶ(調子)良くなってきてます。いまは歩かないとダメかな。左腰の痛みが強かった時は歩こうっていう気持ちにならなかったんですよ、『危ない』って感覚が強かったんです」
一時は「歩くのが危ない」という恐怖心が勝り、前向きになれない日々が続いていましたが、整体後に地道な運動と歩き方の見直しを繰り返して、痩せ細っていた足の筋肉は力強さを取り戻し



姿勢が伸びるようになりました。
さらに
思うように力が入らなかった左足に力強さが戻り、
軽くジャンプができるようにまで回復しました
5. 山道の登り下りももう怖くない!久しぶりに実感できた足の踏ん張り
仕事場が山の上にあるんですが、登りも下りも不安がなくなってきたんです。体の調子がいいので自然と「歩こうという気持ちが芽生えてくるんです」
かつての「背中が伸びない」感覚を消し去り、力強い歩みと、小走りができるほど足の上がりも軽快になりました
6. わずらわしい椅子を卒業!グッと背中が伸びて届くようになった喜び
一番の変化は、仕事現場での何気ない動作に現れました。
「今まで窓拭きの作業をするときは、体が伸びないから、めんどくさかったけど椅子を持っていってたんです。でも、最近は手を伸ばすと、また届くようになったんですよ!だからもう椅子は使わなくなりました
以前はどれだけ頑張っても「10センチぐらい伸びない」と届かなかった場所に、今は体を少しよじれば、グッと手が届きます。
「無理するのはやめよう」と諦めていた心は、今では「もう少し歩いてみようかな」という前向きな繰り返しに変わり、寺澤様の毎日を力強く支え続けています。

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